2013年5月14日火曜日

5月、金峰山(一泊二日、テント泊)

2013年5月11日(土)~12日(日)

久しぶりに単独テント泊で1泊2日の計画です。

みずがき山荘から金峰山を経て、大弛峠で一泊し、その後甲武信ヶ岳を登った後に、西沢渓谷に下りるという計画で、時間があれば雁坂峠まで足を延ばして奥秩父主脈縦走の未踏破部分をつなげたかったのですが・・・。

山と高原地図のコースタイムは以下のとおりで、残雪期ですし、2泊3日で計画するのが一般的かと思われます。

1.みずがき山荘→金峰山→大弛峠 6時間10分
2.大弛峠→国師ヶ岳→甲武信小屋 6時間10分
3.甲武信小屋→木賊山→西沢渓谷入口 3時間55分

出発直前の情報では、今年のG.W.の雪の量は例年より少なく、G.W.後も融雪がかなり進み、雪が腐っているとのことで、金峰山から甲武信ヶ岳の区間は踏み抜きが多く、難儀するとのことでした。

わかんじきを持っていないため、スノーシューを持って行こうか悩んでいたのですが、季節外れ感があるのと、かさばるため持って行きませんでした。

出発当日は雨の予報で、韮崎駅からバスでみずがき山荘へ向かう途中、ポツポツと降ってきました。

最初からカッパを着て歩き始めましたが、気温は11度くらいあり、蒸し暑く感じたため、序盤はかなり汗をかきました。1日目は短めのコースで足慣らしをすることと、汗冷えしないことを意識して、普段よりゆっくり歩きました。

大日岩を越えたあたりからアイゼンが必要になりましたが、金峰山まではだいたいコースタイムどおりで歩けました。道中、大日小屋を過ぎたあたりで二人組と1回すれ違っただけで、その後人には会わず、金峰山頂上に着いた時も他に誰もおりませんでした。


みずがき山荘からの登り始めはこんな感じ

富士見平小屋にアイゼン必要との注意書きあり

大日岩まではアイゼン無しでも大丈夫でした。

大日岩から先は要アイゼンです。
森林限界を越えた稜線では、雪がないところもあります。

雪が少ないところ。

頂上付近。北側は雪が多かったです。

頂上手前も多少踏み抜きあり。

五丈石が見えた。
到着。レンズが濡れて曇っています。

金峰山以降は、鉄山を巻く道のあたり、森林帯に入るころから「踏み抜き地獄」が始まり、雨も相まって雪は重く湿っており、腰の位置までずっぽり踏み抜いたときには、なかなか足を抜くことができず、そのまま朽ち果てるかと思うこともしばしありました。(苦笑)

そんなこんなで金峰山から大弛峠まではコースタイムの2倍かかってしまいました。大弛峠から甲武信ヶ岳までも同様のコンディションだと考えると12時間以上はかかってしまうかもしれません。


踏み抜き地獄への入り口

踏み抜いてしまうと抜け出すのも大変。

水分の多い雪で、全身ずぶ濡れ。

大弛峠に着いた時には、一日中雨に打たれ、汗もかいたため全身ずぶ濡れでした。雨が強まる中、テントを設営して、荷物をテントの中に放り込み、登山靴やカッパ、スパッツなど濡れているものは、テントとフライシートの間に押し込みました。

テントの中でザックの中身を引きずりだしてみると、ザックカバーをしていたにもかかわらず、防水対策が十分ではなかったためか、着替えまで濡れていました。

ダウンのシュラフは無事でしたので、すぐにゴアテックスのシュラフカバーを被せて、濡れたズボンとタイツ、靴下を脱ぎ、下半身だけシュラフに入りました。

上半身は、ファイントラックのアンダーと、パタゴニアのR1フーディを着ていましたがやはりずぶ濡れで、これらは着たまま乾かすことにしました。しかし濡れたままダウンのシュラフを被ってしまうと、ダウンが濡れてシュラフの保温が効かなくなると思ったため、防寒用に持ってきていた化繊のインサレーションを重ね着して、上半身はシュラフカバーのみ被り、なんとか体温を逃がさないようにしました。この時、テント内の気温は5度程度でしたので、それほど寒くはありませんでしたが、濡れていたのでそれなりに辛かったです。

雨は強まり、外で調理も出来ず、テント内でガスストーブの着火をしようとしましたが、点火装置、ライターともに水濡れで着火できませんでした。高地や低温下、水濡れなどの条件で着火が困難になるケースは過去にも経験しており、その都度防水マッチや、火打ち石タイプの着火装置が必要だなぁ・・・と思うのですが、今回も備えておりませんでした。

調理は早々に諦め、携行食を少し食べてから寝ることにしました。雨は夜中に止むと予想していましたが、午前1時まで強く降っていました。雨が止んだ後に跳ね起きて、濡れた靴下、タイツ、ズボンを履き、短時間でテントを撤収し、出発の準備をしました。

午前2時。仮に甲武信ヶ岳まで踏み抜き地獄で12時間かかる場合、西沢渓谷入口発の最終バス(16時台)に乗ることはできません。このルートに踏み入ると、途中エスケープルートも無いため諦めて、川上牧丘林道を長野側(川上村側)へ下りることにしました。

林道は、冬季通行止めのようで、標高2000mあたりまでは雪が深く、時々腐った雪を踏み抜きました。

午前3時ごろには晴れ間が広がり満天の星空を見ることができました。明け方、明るくなってから調理をして、ゆっくり休みながら、5時間程かけて川端下(かわはけ)のバス停まで歩いたのでした。

川端下7:45発のバスに乗って小海線信濃川上駅を目指し、そこからJRで家へ帰ります。小梅線の車窓からは晴天の八ヶ岳、甲斐駒ケ岳や富士山を見ながら、もう少し登山の続きをしたい気分になったのでした。


川上牧丘林道で川端下まで下ります。

標高が下がるにつれて雪が無くなりダートになります。

車両は通行止めのようでした。

廻り目平方面から流れている沢

小川山方面

川端下のバス停は、この標識を右へ1Km。
バスの窓からは八ヶ岳が見えました。

最後に、通ったルートのメモと地図。
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2013年5月11日(月) 雨
 みずがき山荘 10:13
 富士見平小屋 10:47
 大日小屋 11:38
 大日岩 11:58
 砂払ノ頭 13:27
 五丈石 14:32
 朝日岳 16:30
 朝日峠 17:16
 大弛峠 17:54

みずがき山荘~金峰山~大弛峠
https://goo.gl/COi1s


2013年5月12日(日) 晴れ
 大弛峠 2:16
 (食事休憩50分程度)
 川端下バス停 7:11

大弛峠~川端下バス停
https://goo.gl/XYkws